嵐の事務所は現在どうなった?新会社設立から解散後の契約実態を徹底追究
国民的グループとして一時代を築き上げた嵐。旧ジャニーズ事務所の解体とSTARTO ENTERTAINMENTへの移行、そして2024年4月の「株式会社嵐」設立という大きな節目を経て、2026年5月31日にグループとしての活動を完結させました。激動の歩みの中で、多くのファンや関係者が最も注視したのが「嵐のメンバーは現在、どの事務所に所属し、どのような契約を結んでいるのか」というガバナンスと契約形態の行方です。
グループの権利を守るために立ち上げられた会社の正体、STARTO社とのエージェント契約の複雑なスキーム、そしてメンバーそれぞれが下した「独立」「残留」「退所」という道筋。本稿では、公開された公式資料や関係者への取材情報、登記実態を緻密に突き合わせ、嵐を取り巻く事務所問題の全貌と舞台裏を浮き彫りにします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2024年4月に設立された「株式会社嵐」はメンバー5人が株主として出資し、STARTO社とグループ初のエージェント契約を締結して自立した意思決定基盤を確立した。
- 要点2:メンバーの個人所属は二宮和也・松本潤が個人事務所設立、櫻井翔・相葉雅紀がSTARTO社残留、大野智が完全退所という明確な3極化が進んだ。
- 要点3:ファンクラブ運営やレーベル(Storm Labels)の権利を整理し、旧来の事務所主導型からタレント主体の新たなビジネスモデルを提示した。
【真相解明】株式会社嵐の設立経緯とSTARTO社とのエージェント契約の実態
グループ活動のあり方に大きな地殻変動が起きたのは、2024年4月10日のことでした。嵐のメンバー5人が連名で「株式会社嵐」の設立を発表した際、世間には「STARTO社からの完全独立か」という憶測が瞬く間に広がりました。しかし、登記簿や関係各所への取材から明らかになったのは、単純な離脱ではなく、極めて戦略的な新旧ハイブリッド体制の構築でした。
株式会社嵐の代表取締役に就任したのは、エンターテインメント法務を専門とする弁護士の四宮隆史氏です。メンバー5人は自ら取締役などの役員には就かず、「株主として5名均等に出資する」というガバナンス形態を選択しました。この構造について、四宮氏はメディアの取材に対し、タレント本人が経営実務の矢面に立つリスクを回避しつつ、グループの重要事項に関する決定権をメンバー自身が100%保持するための法的な防壁であると明かしています。
そして、設立直後に結ばれたのがSTARTO ENTERTAINMENTとのグループエージェント契約です。マネジメントを一手に握られていた旧ジャニーズ事務所時代とは異なり、株式会社嵐が主体となってグループの活動方針を決め、大規模コンサートの制作インフラやファンクラブのプラットフォーム運営などの実務をSTARTO社へ委託・提携する形をとりました。2024年の設立当時、創業者問題で揺れた事務所主導のマネジメントから距離を置き、「自分たちのグループの未来は自分たちで決める」という強い意思表示が、この新会社設立の決定的な理由でした。

5人の所属はなぜ分かれたのか|メンバー個別の独立事情と現在の契約状況
グループとしての「株式会社嵐」という受け皿が存在する一方で、メンバー個人のマネジメント契約は全く異なるプロセスを辿りました。2026年現在の契約状況を整理すると、メンバーそれぞれのキャリア観と人生設計が如実に反映された結果となっています。
口火を切ったのは二宮和也氏でした。2023年10月、旧事務所の混乱期において誰よりも早く独立を発表。「オフィスにの」を設立し、自らホームページの立ち上げやギャラ交渉の窓口を担う完全個人マネジメント体制へと移行しました。二宮氏は当時、特番インタビューなどで「自分のペースで責任を持って作品と向き合うため」と語り、グループ活動と個人活動の契約を明確に切り離す先例を作りました。
これに続いたのが松本潤氏です。松本氏は2024年5月30日をもってSTARTO社との個人契約を満了し、新会社「MJC」を立ち上げて独立しました。大河ドラマの主演や舞台演出など、プロデューサー・クリエイターとしての領域を広げる中で、より自由度の高い創作環境を求めた結果の決断でした。
一方、櫻井翔氏と相葉雅紀氏は対照的な選択をしました。報道番組のキャスターや大型特番の司会を主軸とする櫻井氏、バラエティ番組のレギュラーを多数抱える相葉氏は、テレビ局との強固なリレーションと組織的なバックアップを最優先とし、STARTO社に個人として残留しマネジメント業務を委託し続ける道を選びました。
そして、2020年末から芸能活動を休止していたリーダーの大野智氏の動向です。2026年5月31日のグループ活動終了に伴い、大野氏はSTARTO社との契約を完全に終了させました。株式会社嵐の設立時には「5人で嵐」という看板を守り、ラストランを責任を持って完遂するために共同出資者として名を連ねましたが、グループのピリオドとともに個人としても完全に芸能事務所の枠組みから離れる決断を下しました。
【データ比較検証】嵐5人の契約形態と個人事務所の運営体制一覧
嵐のメンバーが選択した契約形態は、旧来の芸能界の常識を覆す多様性を持っています。2026年時点における5人の契約形態、所属先、業務範囲の違いを以下の比較表にまとめました。
| メンバー | 現在の所属・法人名 | STARTO社との関係 | マネジメント体制の特徴 |
|---|---|---|---|
| 大野 智 | フリー(契約終了) | 関係解消(完全退所) | 芸能界の一線から退き、個人のプライベートを最優先。グループ終了とともに契約満了。 |
| 櫻井 翔 | STARTO ENTERTAINMENT | 専属マネジメント契約 | キャスター・MC業務を中心に、大手メディアとの交渉力と組織的危機管理を重視して残留。 |
| 相葉 雅紀 | STARTO ENTERTAINMENT | 専属マネジメント契約 | 地上波バラエティの制作現場との連携を保ち、従来の芸能マネジメントの恩恵を最大活用。 |
| 二宮 和也 | オフィスにの(個人事務所) | なし(完全独立) | 自ら代表を務め、役者業・YouTubeなどの配信事業を自社で迅速に意思決定・展開。 |
| 松本 潤 | MJC(個人事務所) | なし(完全独立) | 俳優業に加え、舞台演出やイベントプロデュースなどクリエイティブ事業を自社主導で推進。 |
このように、全員が足並みを揃えて一箇所の事務所に縛られる時代は終わり、個人のキャリア特性に応じて事務所形態を使い分けるという、極めて現実的かつ合理的な棲み分けが成立しました。

【実態検証】ファンの生の声とFC運営体制に見る現場のリアル
グループの契約形態が変わる中で、300万人超とも称されるファンクラブ会員の運営と、音楽レーベルの権利関係はどう動いたのでしょうか。現場の運用実態を検証すると、綿密な移行作業が行われていたことが分かります。
音楽ソフトの原盤権や映像パッケージのリリースを担当する「Storm Labels(旧ジェイ・ストーム)」は、グループの作品管理を継続して担いました。一方で、ファンが最も懸念した嵐ファンクラブの運営主体については、STARTO社が提供する会員管理プラットフォームに委託する形式を維持しました。会員規約の改定や個人情報の移管にあたっては、ファンクラブサイト上で丁寧なアナウンスが繰り返され、課金トラブルや情報流出を防ぐ措置が徹底されました。
SNSやオンラインコミュニティにおけるファンの反応を検証すると、初期には「個人事務所とSTARTO社に分かれて、本当にグループとしてまとまれるのか」「事務所を離れたら二度と5人で歌えないのではないか」という強い不安が渦巻いていました。しかし、ラストライブに向けた準備期間において、独立した二宮氏や松本氏が自らの裁量でスケジュールをグループ活動へ優先的に配分する姿や、四宮弁護士を通じて権利調整が円滑に進められた様子が伝わるにつれ、読者やファンの受け止めは劇的に変化しました。
「バラバラの事務所に所属しながらも、嵐のために5人が同じテーブルに着いている」という事実は、旧来の事務所の圧力で活動が制限されるのではないかというファンの杞憂を払拭し、むしろ新しいタレント主導型のグループ運営として歓迎されたのです。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「不仲説」「活動再開の密約」を暴く
嵐の事務所問題に関しては、週刊誌やネット掲示板を中心に様々な憶測が飛び交いました。その中で代表的な2つの誤解について、取材データに基づいて検証します。
誤解1:「個人事務所の設立はメンバー間の不仲が原因である」という俗説
二宮氏や松本氏の独立が報じられた際、ネット上では「事務所に残る櫻井・相葉との間に亀裂が入ったのではないか」という憶測が盛んに語られました。しかし、これは芸能事務所の契約構造を理解していない誤解です。
実際には、2024年の「株式会社嵐」設立の段階で、個人活動とグループ活動の切り離しは5人全員の合意事項でした。むしろ、個人のマネジメントを自己責任化することで、STARTO社への依存度を減らし、グループとしての権利(商標や過去の楽曲の扱い)を5人の出資会社に集約するという法的な独立戦略の一環でした。メンバー間の不仲どころか、全員が極めて冷静にグループを守るための役割分担を行っていたのが現場の実情です。
誤解2:「会社を作ったのだから、将来的に何度でも活動再開する密約がある」という幻想
もうひとつの誤解は、「株式会社嵐が存続する限り、いつでも活動再開が可能である」という過度な期待です。「株式会社嵐」の設立は、活動をダラダラと継続させるためのものではなく、自分たちのグループの幕引きを自分たちの手で責任を持って執り行うために作られた器でした。
事務所主導で解散させられるのではなく、メンバー自らが株主となり、ライブ制作からファンへの還元、そして最終的なピリオドの打ち方に至るまで、第三者の思惑を排してやり切るための組織でした。2026年5月31日をもってグループ活動を終了したことは、まさにその設立目的が最後まで誠実に全うされた証拠と言えます。

【専門家分析】芸能ビジネスの地殻変動と心理的バウンダリーから読み解く必然性
嵐が辿った事務所形態の変遷は、単なる一アイドルの去就を超えて、日本芸能界における「タレントと事務所の関係性」の決定的なパラダイムシフトを示しています。
かつての芸能界では、タレントを事務所が「抱え込み」、私生活から仕事の選択権までをコントロールする強固な主従関係が一般的でした。社会学的には、これは家族的な擬似親子関係や共依存構造として機能し、タレントの自立や健全な境界線(心理的バウンダリー)の確立を阻む要因となっていました。所属タレントが事務所を出ることは「裏切り」と見なされ、活動制限を受けるケースも少なくありませんでした。
しかし、旧事務所の崩壊を契機に、欧米型の「エージェント制」や「権利会社(持ち株会社)の設立」が現実味を帯びるようになりました。嵐の5人は、まさにこの過渡期において、健全な心理的バウンダリーとビジネスの自立を両立させたパイオニアです。グループの権利は5人で均等に分担し、個人の生き方は各自の事務所で選択する。この線引きがあったからこそ、誰かひとりに過度な負担を強いることなく、最後まで対等な関係を維持することができました。
【プロの結論】自立型エージェント契約に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
嵐の事例から導き出される、現代のエンターテインメント業界およびビジネスパーソンにおける「独立と残留の判断基準」は以下の通りです。
個人事務所・エージェント契約に向いているケース:
- 自身のブランド力が確立しており、外部からの直接オファーで仕事が成立するクリエイターや実力派俳優。
- ギャランティの配分や著作権の管理を自身でコントロールし、意思決定のスピードを最優先したい場合。
- 法務や税務の専門家(弁護士・公認会計士など)と個人的なネットワークを構築できている場合。
大手事務所への残留・専属マネジメントが適しているケース:
- テレビの帯番組や報道番組など、日々の綿密なスケジュール調整と組織的なロビー活動、危機管理が不可欠なタレント。
- 個人の営業活動や法務トラブルの矢面に立つことを避け、演者としてのパフォーマンスに100%集中したい場合。
- 業界内の巨大なネットワークや既存インフラをフル活用してリスクを低減させたい場合。
【嵐 事務所】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:株式会社嵐の代表取締役はなぜメンバーではなく弁護士なのですか?
A1:メンバー5人が出資者(株主)として重要事項の決定権を握りつつ、日々の契約実務や法務手続きの責任をエンターテインメント法務の専門家である四宮隆史弁護士に委託するためです。メンバー自身が代表取締役になると生じる法的な経営責任や利益相反のリスクを回避し、クリエイティブな活動に集中するための高度な防衛策でした。
Q2:グループ活動が終了した後、ファンクラブの運営や会費はどうなっていますか?
A2:2026年5月31日のラストライブ終了に伴い、グループとしての新規ファンクラブ会員募集は停止されました。既存会員に対しては、過去のアーカイブ映像の閲覧期間やメモリアルコンテンツの提供など、一定の移行措置期間を経て規約に則った適切な精算・運営終了プロセスが実施されています。
Q3:二宮和也さんや松本潤さんが独立した際、嵐の楽曲は歌えなくなったのですか?
A3:そのような制限は一切ありませんでした。「株式会社嵐」がグループの権利調整を行い、レーベルであるStorm LabelsおよびSTARTO社との間で楽曲利用に関する正式な合意が結ばれていたため、独立したメンバーであってもグループの音楽活動やラストライブへの出演に支障は生じませんでした。
まとめ:嵐が切り拓いた新しい芸能契約モデルと未来への遺産
嵐の事務所を巡る一連の変遷は、昭和から平成にかけて定着していた「事務所主導のタレント管理」という枠組みを解体し、タレント自身が権利の主体となる「自律分散型の契約モデル」を提示する歴史的な試みでした。
5人が均等に出資して設立した「株式会社嵐」、STARTO社との対等なエージェント契約、そして個人の意思を尊重した独立と残留の共存。彼らはグループとしての絆を精神論だけに頼るのではなく、強固で透明性の高い法的な仕組みによって守り抜きました。嵐が残したこの契約スキームは、今後の日本の芸能界において、グループアイデンティティと個人の自立を両立させる確固たる道標として受け継がれていくはずです。 (出典: 嵐 事務所(Yahoo!ニュース))